こんにちは、英語講師の五十嵐健太です。中学生の皆さん、英語の長文読解は苦手だと感じていませんか?実は、私も中学生の頃は長文読解が大の苦手でした。しかし、ある学習法に出会ってから、英語の読解力が格段に上がったんです。
それが「多読」です。
多読とは、やさしい英語の本をたくさん読むことで、英語力を自然に身につける学習法です。中学生の皆さんにこそ、多読をおすすめしたいと思います。
この記事では、多読の効果や方法、おすすめの教材などを詳しく紹介します。最後まで読んで、ぜひ多読を始めてみてくださいね。
多読とは?英語学習における効果
多読の定義と目的
多読(extensive reading)とは、やさしい英語で書かれた本を大量に読むことで、英語力を身につける学習法です。多読の目的は、英語を楽しみながら、自然に読解力や語彙力を伸ばすことにあります。
一方、英語の授業で行う精読(intensive reading)は、難しい英文を細部まで理解することが目的です。多読は精読とは異なり、わからない単語があっても気にせず、大意をつかむことを重視します。
多読が英語力向上に与える影響
では、多読は英語力向上にどのような影響を与えるのでしょうか。
- 多量のインプットにより、自然に語彙力や表現力が身につく。
- 長文に慣れることで、読解スピードが上がる。
- 英語で書かれた本の面白さを知り、英語学習へのモチベーションが上がる。
実際に、多読を取り入れた学校での研究では、生徒の読解力と語彙力が大幅に向上したという報告があります(出典:SSS総合研究所「多読による英語力向上の効果」)。
長文読解力アップに効果的な理由
特に、多読は長文読解力アップに効果的だと言われています。その理由は以下の通りです。
- 多読を続けることで、英文を読むスピードが上がる。
- たくさんの英文に触れることで、長文の構造や展開に慣れる。
- ストーリーを楽しみながら読むことで、内容理解が深まる。
私の経験からも、多読は長文読解力アップに欠かせない学習法だと実感しています。中学生の頃、多読を始めてから、英検の長文問題が以前より短く感じられるようになりました。
中学生におすすめの多読教材
レベル別多読教材の選び方
多読を始めるなら、自分のレベルに合った本選びが大切です。難しすぎる本を選ぶと、読むことが苦痛になってしまいます。
参考までに、多読教材のレベル目安を表にまとめました。
レベル | 目安 |
---|---|
Level 0 | 英単語数 200語程度の絵本 |
Level 1 | 英単語数 300~500語程度のやさしい本 |
Level 2 | 英単語数 500~1000語程度の初級レベルの本 |
Level 3 | 英単語数 1000~1500語程度の中級レベルの本 |
自分に合ったレベルの本を選んで、多読をスタートしましょう。
無料で読める多読教材のリスト
多読用の教材は、書店やオンラインストアで購入できます。しかし、無料で読める多読教材も数多くあります。
オススメの無料多読教材をいくつか紹介しますね。
- Oxford Owl – Oxford University Pressが提供する、子ども向けの無料オンライン絵本。
- Storybooks Canada – カナダの大学が提供する、レベル別の無料オンライン絵本。
- Project Gutenberg – 著作権の切れた古典文学が無料で読める。
教材を選ぶ際の注意点
多読教材を選ぶ際は、以下の点に注意しましょう。
- 自分の興味のある内容の本を選ぶ。
- 挿絵や写真が多い本は、内容理解の助けになる。
- 日本語訳がついている本は避ける。
私の生徒の中には、最初は英語の本を読むことに抵抗があった子もいました。しかし、興味のある内容の本を選んだことで、読む楽しさを知り、多読を続けられるようになりました。
多読を始める前の準備
目標設定と学習計画の立て方
多読を始める前に、まずは目標設定をしましょう。
例えば、以下のような目標を立ててみてください。
- 1ヶ月で10冊の本を読む。
- 毎日30分、多読の時間を作る。
- 1年後には、Level 3の本が読めるようになる。
目標を立てたら、それを達成するための学習計画を立てましょう。毎日の学習時間や、読む本の冊数などを具体的に決めておくことが大切です。
読書習慣をつけるコツ
多読を続けるためには、読書習慣をつけることが大切です。
読書習慣をつけるコツは、以下の通りです。
- 毎日決まった時間に読書をする。
- 読書の前後に、軽いストレッチをして気分転換する。
- 読んだ本の感想を日記やSNSに書く。
私は高校生の頃、電車の通学時間を利用して多読をする習慣を身につけました。今でも、移動時間を使って読書をするようにしています。
集中力を高める環境づくり
多読を効果的に行うためには、集中力を高める環境づくりも大切です。
集中力を高める環境づくりのポイントは、以下の通りです。
- 静かで落ち着いた場所で読書をする。
- スマートフォンなどの電子機器は、手の届かないところに置く。
- 読書の前に、深呼吸をしてリラックスする。
私の教え子の中には、勉強部屋で多読をする子もいれば、お気に入りのカフェで読書をする子もいます。自分に合った環境を見つけることが大切ですね。
楽しみながら多読を続けるコツ
興味のある分野の本を選ぶ
多読を楽しみながら続けるためには、興味のある分野の本を選ぶことが大切です。
例えば、以下のような本を選んでみてはいかがでしょうか。
- スポーツ選手の自伝本
- ミステリー小説
- ファンタジー小説
- 科学雑誌の記事
私は中学生の頃、宇宙や恐竜に興味があったので、その分野の本を中心に読んでいました。好きな分野の本を読むことで、英語学習が楽しくなります。
SNSで多読仲間を見つける
SNSを活用して、多読仲間を見つけるのもおすすめです。
多読仲間がいると、以下のようなメリットがあります。
- お互いにおすすめの本を紹介し合える。
- 読書の成果を共有し、モチベーションが上がる。
- 読書習慣を続けるペースメーカーになる。
Xでは、#tadoku というハッシュタグで多読の投稿を検索できます。英語学習者のコミュニティに参加して、情報交換してみましょう。
多読の記録をつけてモチベーションを維持
多読の記録をつけることで、モチベーションを維持することもできます。
以下のような方法で、多読の記録をつけてみましょう。
- 読書ノートを作り、読んだ本のタイトルや感想を書く。
- Goodreadsなどの読書管理アプリを使う。
- Excelやスプレッドシートで、読んだ本の冊数や語数を記録する。
私は、生徒に多読の記録をつけることを勧めています。記録を見返すことで、自分の成長を実感でき、さらに多読を続けるモチベーションになるからです。
多読で得た知識を活用する方法
多読した内容を要約してアウトプットする
多読で得た知識を活用するには、アウトプットが大切です。
多読した内容を要約してみましょう。
- 本の内容を、50語程度の英語でまとめる。
- 好きなキャラクターや登場人物について、英語で紹介する。
- 本の感想を、3~4文程度の英語で書く。
私の教え子の中には、多読した本の要約を、自分のブログに英語で投稿している子もいます。要約することで、内容理解が深まるだけでなく、ライティング力も上がりますよ。
読んだ本について感想を言語化する
読んだ本について、感想を言語化するのも効果的です。
感想を言語化する際は、以下のようなポイントを押さえましょう。
- 自分の気持ちを表す表現を使う(I felt…, I was impressed by… など)。
- 本の内容に関連した意見を述べる(I agree/disagree with… because… など)。
- 本から学んだことを具体的に書く(I learned that…, I realized that… など)。
感想を言語化する習慣をつけることで、スピーキング力やライティング力が上がります。
日常会話や作文に多読した表現を取り入れる
多読で出会った表現を、日常会話や作文に取り入れてみましょう。
例えば、以下のような表現を使ってみてください。
- 本の中で印象に残ったフレーズ
- キャラクターのセリフ
- 描写に使われていた形容詞や副詞
私は、留学中に多読で出会った表現を、英語のスピーチで使ったことがあります。ネイティブの先生から、”Good expression!” と褒めてもらえたのを覚えています。
まとめ
いかがでしたか?この記事では、多読について詳しく解説してきました。
多読は、英語を楽しみながら自然に身につけられる、とてもおすすめの学習法です。特に、長文読解力の向上には欠かせません。
私も中学生の頃は、英語が苦手な生徒の1人でした。でも、多読と出会ったことで、英語学習が楽しくなり、気づけば英検1級まで取れるようになっていました。
みなさんも、ぜひ多読に挑戦してみてください。最初は簡単な本から始めて、徐々にレベルを上げていきましょう。
多読を通して、みなさんが英語の楽しさを実感できますように!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。